髪のトラブルにお悩みの方の必須ミネラルといえば、亜鉛ですね。
薄毛や抜け毛の悩みを抱えている方にとって亜鉛はぜひとも摂取していただきたい成分の一つ!ですが、白髪にも亜鉛の効果はあるのでしょうか?
今回は、亜鉛摂取で白髪予防ができるのかどうかについてご紹介していきます。
目次
亜鉛は髪のトラブルの救世主

必須ミネラルの一つ「亜鉛」とはどのような成分なのか?まずは具体的にみていきましょう。
生命維持に不可欠な必須ミネラル
人間が健康的に生きていくうえで生命活動に大きくかかわっている酵素の数は2000種類以上。
そのうち300種類以上の酵素の合成・活性化に欠かせないのが亜鉛です。
亜鉛が十分に供給されなくなれば、必要な酵素も作られなくなり、様々なトラブルを招いてしまいます。
また、たんぱく質やDNAやRNAの合成などにも深く関わっており、亜鉛不足は体調不良の大きな原因となる非常に重要な成分なのです。
髪の毛と亜鉛の関係
そんな亜鉛は髪とも大きな関わりがあります。
亜鉛は新陳代謝や成長ホルモンの分泌にも必要な成分です。
髪の毛は細胞分裂を繰り返し成長していくため、活発な新陳代謝や成長ホルモンは美髪づくりに欠かせません。
また、髪の主成分であるケラチンはタンパク質。亜鉛はたんぱく質の合成にも関わっています。
さらに、髪の毛を黒くするために必要なメラニン色素は、チロシンにチロシナーゼという酵素が働きかけて作られるため、亜鉛不足は白髪の増加とも直結してくるのです。
頭皮と亜鉛の関係
亜鉛は健やかな頭皮の環境づくりにも大事な働きを担っています。
肌の弾力やハリを作るために欠かせないコラーゲンの生成や、コラーゲンを生成する細胞自体の生成にも関わっている亜鉛が不足すると、頭皮の乾燥やターンオーバーの低下が起こり頭皮環境が乱れてしまいます。
頭皮が乾燥し血行不良となって十分な栄養がいきわたらなくなると、メラノサイトの活動は低下。
また、メラニン色素の原料や酸素も不足し、さらに白髪が生えやすくなってしまうのです。
このように亜鉛を摂取することは、白髪予防に効果があるのは本当です!
ですので、白髪不足が気になり始めたら、亜鉛を積極的に摂るようにしましょう。
亜鉛不足・過剰摂取の危険性

亜鉛は髪の毛に「多大な影響を与える重要な成分」であることがお分かりいただけましたね。
では次に、亜鉛の摂取量や注意事項・危険性についてご説明いたします。
一日の必要量と現実の摂取量
まず知っておきたいのが、亜鉛の必要量と実際の摂取量です。
厚生労働省2010年版日本人の食事摂取基準では、亜鉛の一日の推奨量は、
- 成人男性 12mg
- 成人女性 9mg
とされています。
しかし、実際に一日に摂取している亜鉛量は、
- 成人男性 8.8g
- 成人女性 7.2g
と慢性的な亜鉛不足の傾向にあります。
数字だけ見れば不足量は少ないように思われるかもしれませんが、その状態が常態化すると徐々に体に悪影響を及ぼしていきます。
しかも、その不足分が最初に現れるのは、生命活動にそれほど深くかかわりのない部分から。
つまり、髪の毛に回される亜鉛の栄養が、まずは真っ先に減らされてしまうのです。
その結果、白髪が増え、健やかな髪の毛が育ちにくくなり、抜け毛や薄毛に悩まされるようになってしまうのです。
過剰摂取にも注意
黒く美しい髪作りに欠かせない亜鉛ですが、だからといって亜鉛だけを必要以上に摂り続けるのは危険です。
亜鉛の過剰摂取を続けると、
- 嘔吐
- 下痢
- 頭痛
- 発熱
- だるさ
- 神経障害
- 肝臓障害
- 貧血
など様々な副作用が起こることがわかっています。
そのため、亜鉛の摂取は、多くても一日あたり
- 成人男性 40~45mg
- 成人女性 30~35mg
を限度にするようにしてください。
亜鉛を多く含む食材

髪に大きな影響を与える亜鉛は、残念ながら体内にストックすることが出来ませんし、自分で作り出すこともできません。
亜鉛不足に陥らないためには、普段の食事に亜鉛を多く含む食材を用意して下さい。
亜鉛を多く含む食材
亜鉛は幸いなことに多くの食品に含まれている成分なので、バランスよく食事をすればある程度の亜鉛を摂取することができます。
その中でも特に亜鉛の含有量が多いのが
- 牡蠣 13.2mg
- 煮干し 7.2mg
- 納豆 1.9mg
- 卵黄 4.2mg
- いりごま 5.9mg
などの食材です。(数字は100gあたりの量)
ほかにも、主食である米には0.6mg、食パンにも0.8mg含まれています。
ダイエットのために炭水化物を抜く方も多いのですが、それではみすみす亜鉛の摂取を逃しているも同然。
白髪予防も考えているなら、きちんとバランスのとれた食事を摂り、運動をすることでダイエットを成功させるようにしましょう。
亜鉛の吸収を高める食べ物
さまざまな食材に含まれている亜鉛。しかし、実際に摂取した亜鉛の腸管での吸収率は概ね30%程度と低めです。
そこで、より効率的に亜鉛を体内に吸収させるために、亜鉛の吸収を高める他の成分と合わせて摂取することをおすすめします。
亜鉛の吸収率を高めるのは、
- 動物性タンパク質(マグロやかつお、ささみなどの魚類・肉類、チーズなどの乳製品など)
- ビタミンC(トマト、かぼちゃ、ピーマンなどの野菜類、イチゴやレモンなどの果物など)
- クエン酸(酢、梅干し、レモンなど)
です。
食事の際、これらの食材も同時に食べ、摂取した亜鉛を効率的に体内に取り込むようにしましょう。
サプリの利用には注意が必要
さまざまな食材に含まれる亜鉛ですが、それでも亜鉛不足が気になるようでしたら亜鉛を配合したサプリメントで補う方法もあります。
しかし、亜鉛だけを摂取しても育毛効果や白髪予防効果はあまり期待できません。
他の栄養素もバランスよく摂ることで、より大きな働きをすることができるため、亜鉛単体のサプリメントではなく、他の栄養素もプラスした複合サプリメントの使用をおすすめします。
また食事からも多少は摂取出来ているので、大量に亜鉛を含むサプリメントを利用し続けることで過剰摂取のおそれが高まる点にもご注意ください。
サプリメントに配合されている亜鉛の量と、普段の食事に含まれている亜鉛の量を合わせて、一日の上限を超えないようにチェックを忘れないようにしましょう。
まとめ
細胞分裂や新陳代謝、酵素の合成・そして活性化に欠かせない亜鉛は、美しい黒髪の生成・維持に必要不可欠なミネラルと言うことは分かりましたか?
もしかしたら、今気になっている白髪の原因は亜鉛が足りないせいかもしれません。
白髪が気になり始めたら、まずは一度自分の食生活を見直し、亜鉛不足を解消する取り組みをして下さいね!
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