目立つ白髪を黒くするために使う白髪染めは、白髪が生えている方にとっては手早く簡単にできる白髪対策方法ですね。
しかし、使った後に頭皮がかゆくなったり、フケが出たりするなどの頭皮の異常や、倦怠感や頭痛、呼吸困難などの体調の異変が起こってしまうこともあります。
それは、白髪染めに使われている成分によるアレルギー反応。
症状がひどくなると死に至るケースもある恐ろしい白髪染めアレルギーの原因と、アレルギー反応を起こしてしまった方におすすめの白髪染めの方法をご紹介しましょう。
目次
なぜ白髪染めでアレルギーが出るの?

髪の毛を染めるだけの白髪染めなのに、なぜ体はアレルギー反応を起こしてしまうのでしょうか?
白髪染めでアレルギーが起こる原因
白髪染めは、まず髪の毛の表面を覆うキューティクルを開き、髪内部に染料を浸透させて発色させて色を付けるものです。
そのため、市販の白髪染めといわれる製品の中には必ず染料(酸化染料)が入っています。
この酸化染料の成分であるPPDA(パラフェニレンジアミン)などのジアミン系染料がアレルギーを引き起こす原因です。
白髪染めを使ってアレルギーを起こした方の7割がこのジアミンのアレルギーといわれています。
ジアミン系のアレルギーの特徴
ジアミン系のアレルギーは、最初から反応してしまう方もいらっしゃいますが、以前から問題なく使っていた方でも突然アレルギー反応を起こすこともあるので注意が必要です。
そして、一度アレルギー反応が出ると次からも出るようになり、決して収まることはありません。
アレルギー反応が出たにもかかわらず、「その日の体調が悪かっただけ」「生理中に使ってしまったから」と勝手に自己判断し、次も同じようにジアミン系染料が入った白髪染めを使ってしまうと、前回よりもさらに重いアレルギー反応を起こし重症化してしまいます。
つまり、ジアミン系染料が入った白髪染めを使ってアレルギー反応が軽度のものでも出たらアウト。
二度と使ってはいけません。
直後にアレルギー反応が出ないことも
アレルギーというと、使った直後に起こると思い込んでいる方も多いですね。
しかし、ジアミンのアレルギーが遅延型のアレルギーとして出ることもあります。
白髪染めを使った48時間後あたりをピークとして症状が重くなるので、白髪染めを原因としたアレルギーと気づかないことも。
白髪染めを使った後、何日かは注意深く自分の頭皮や体調の変化を見るようにしましょう。
アレルギーの症状
では、ジアミンによるアレルギーの症状にはどんなものがあるのでしょうか。
- 皮膚の赤みや湿疹
- かぶれ
- 化膿
- フケ
- 抜け毛
などの頭皮にだけ起こる軽度なものから、
- 頭痛
- 顔や目の腫れ
- 全身性のじんましん
- 呼吸困難
- 血圧低下により意識障害
など頭皮以外の重い副作用が出ることもあります。
これまで白髪染めを使った後に上記のような症状が起こったことがあるなら、すでに拒否反応が出ているということ。
心当たりがある方は、これからはジアミン系の白髪染めは使わないようにしましょう。
白髪染めを使ってアレルギーが出ないようにするには?

では、次におそろしいアレルギー反応を防ぐ方法をご紹介していきましょう。
アレルギーが出ないようにするには?
ジアミンに対する反応は個人差があるため、白髪染めを使うことでアレルギーがいつどのような形で出るかということはだれにもわかりません。
そのため、白髪染めを使ってアレルギーが出ないようにする方法としては、
- ジアミン系染料の入った白髪染めを使う前にはパッチテストを行う
- ノンジアミンの白髪染めを使う
の2つの方法で対策をしていきましょう。
パッチテストの方法
パッチテストは、髪の毛に白髪染めを使う前に白髪染めの液を、肌の内側など肌が弱い部分に少量塗布して様子を見ます。
上記でご紹介したように、時間がたってから反応する遅延タイプのアレルギーもあるので、念のため48時間前にパッチテストを行うようにしましょう。
そこで反応が出なければ、とりあえずは大丈夫。
しかし、使用中・使用後数日は自分の頭皮や体調を注意深くチェックすることを怠らないでくださいね。
もし、塗った部分が赤くなる、ぴりぴり刺激を感じる、かゆみやかぶれが起こった場合は、ジアミンに対して体がアレルギー反応を起こしている証拠。
残念ながらそれ以降のジアミン系の白髪染めの使用は控えましょう。
ノンジアミン系の白髪染め
「パッチテストや前回に使用の際にジアミンに反応してしまった場合は、もう白髪を染めることはできないのでしょうか?」
いえいえ、ちゃんと方法はありますよ。
ジアミン系染料の使われていないノンジアミン系の白髪染めを行えばよいのです。
具体的には
- ヘナ・・・植物染料で髪にも頭皮にも優しい
- ヘアカラーシャンプーやヘアカラートリートメント・・・普段のシャンプーやトリートメントに置き換えて使うだけで髪の外側から色を付けていく
- お歯黒式白髪染め(非酸化染毛剤)・・・鉄イオンとタンニン等と反応させ黒い色素で染色する
- ヘアマニキュア・・・髪の毛の外側部分にだけ色を付ける
などの方法があります。
ノンジアミン系の白髪染めを使えば、アレルギー反応を気にすることなく安心して白髪を染めることができますよ。
まとめ
白髪隠しに安易に使ってしまいがちな白髪染めですが、製品に含まれている成分によって引き起こされるアレルギーの恐ろしさを知れば、より慎重に使う必要があることがお分かりいただけたことでしょう。
アレルギーを侮ると命にかかわる大問題を引き起こすことにもなりかねないため、事前のパッチテストは必須。
少しでも違和感を感じたら、ジアミン系の白髪染めの使用は一切やめるようにしましょう。
ジアミン家の白髪染めを使わなくても、しっかり髪の毛を染める方法の選択肢は沢山あるのでご安心くださいね。
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