染めても染めても生えてくる白髪のお手入れは大変なものです。
特に髪の毛の根元が大変。
髪は1か月に1㎝程度のびるので、せっかく染めてもすぐに髪が伸び、髪の根元部分の白さを余計目立たせることに。
また根本の白髪はお手入れ不足やだらしない印象も与えてしまうため手を抜くこともできず、まさに白髪と毛染めのいたちごっこですね。
そんな手間を省きたくて、いっそのこと黒髪をブリーチして白髪と一緒に明るい色に染めてしまおう!と考えている方もいらっしゃるようですが、それはアリ?それともナシ?
それでは今回はブリーチと白髪について解説していきますね。
目次
ブリーチとは?

そもそもブリーチとはいったいどんなものなのでしょうか?
ブリーチの仕組み
黒髪は、髪にメラニン色素という色素が入ることで作られます。
このメラニン色素が入っていないのが白髪で、黒髪と白髪の違いは単なる「色素の有無」でしかありません。
ブリーチは、その黒髪の色の元であるメラニン色素を漂白して酸化脱色させるものです。
髪内部に薬液を浸透させ、化学反応を起こしてメラニン色素を破壊して色を抜いてしまいます。
ブリーチのデメリット
知っておきたいのが、ブリーチを使用する際のデメリットです。
まず1つが、一度ブリーチを行うと二度とその部分の色が戻ることはないということ。
次に、酸化脱色させる過酸化水素水には毒性があり、皮膚のかゆみやかぶれ、蕁麻疹などのトラブルを起こすおそれがあるということ。
また髪質や髪の状態によって色もすぐに抜けるわけではないので色の調整が難しい、キューティクルが傷つく、繰り返し使うことで髪の毛を非常に傷めて切れ毛や枝毛などができやすくなる等のデメリットがあります。
ブリーチのメリット
様々なデメリットがあるブリーチですが、メリットも当然あります。
それは明るい色に髪色を変えられるというもの。
黒い髪に色をのせても変わりませんが、ブリーチを行って髪の色を脱色した後にカラーリングをすれば、思い通りの髪色に変えられるという大きなメリットがあります。
白髪をブリーチすると?

次に本題の白髪へのブリーチについてみていきましょう。
白髪が傷む
上記でもご説明した通り、ブリーチは髪内部にある色素を破壊して色を抜くものです。
白髪はもともとメラニン色素が入っていないだけの健康な髪。そのため、破壊する色素そのものが最初から存在しないのでブリーチをしても色自体は変わりません。
ただ、白髪染めと同様、ブリーチも髪の毛を覆うキューティクルを無理やりはがして薬剤を髪内部に浸透させるので、薬剤によってほかの黒髪と同じようにキューティクルがはがされた白髪は非常に傷みがひどくなります。
色が付きやすくなる
キューティクルは髪の保護のためにとても重要なもの。
乾燥や紫外線、摩擦や汚れなど外部の刺激から髪を守り、髪内部の水分や栄養が外に流出しないようガードするという役割を担っているものです。
そのキューティクルを色を抜くためにブリーチでこじ開けるわけですから、黒髪も白髪もかなり傷んでしまうという致命的なデメリットがあります。
が、それは髪を染める際にメリットにもなります。
ブリーチによって健康な白髪のキューティクルがダメージを負って乱れることで、白髪染めやヘアマニキュア、白髪染めトリートメントなどの染料が髪に浸透しやすくなり、色の染まりが良くなるといわれています。
しかし、黒髪も白髪もキューティクルが乱れたダメージヘアのまま放置しておくと、髪の内部や表面の染料が流出しやすくなるので、傷んだ髪の補修・保湿と同時に色抜けを防ぐために、しっかりと髪のお手入れをするようにしましょう。
色を付けない場合
白髪を染めるのが面倒だから、思い切ってブリーチで黒髪の色を抜いて真っ白にしてしまおうという髪色の楽しみ方もあることでしょう。
しかし、髪の毛は1か月に1㎝程度伸びます。ブリーチをした後も白髪は同じように白髪で生えてきますが、ブリーチで黒から白にした髪は当然のことながら黒髪が生えてきます。
つまり、白い中に黒い髪の毛が根本に生えるという状態に。これも非常に目立ちます。
その根元の黒髪を白くするためにまたブリーチを行う…という繰り返しは非常に髪にとっても頭皮にとってもマイナス。
白髪を隠すためにブリーチをして髪の毛の色を抜いても、結局、お手入れの手間は変わらないということです。
まとめ
髪色が暗い人が、明るいカラーにしたいときに使われるのが本来のブリーチの使い方です。
髪色を真っ白にしたいという場合を除き、わざわざ健康的な白髪や頭皮を傷めてまでブリーチを使う必要性は特に感じられません。
どうせ染めるなら、黒やブラウンなどに染めた方が若々しく見られるし、白髪用カラートリートメントなどを使えば、髪の毛を傷めることなく染めていくことができますよ。
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