年齢を重ねると気にしはじめる人が増えるのが白髪です。
白髪は、髪が作られる際に入れられるメラニン色素が十分に取り込まれることなく成長したもの。
つまり単なる色素不足の髪なのですが、白髪があるだけで一気に老けて見えるため、非常に神経質になっている方もいらっしゃることでしょう。
そんな目立つ白髪対策として、手っ取り早く髪色を変えられる白髪染めを使っている人も多いですね。
しかし、便利な白髪染めにもデメリットがあるので、使い方には十分な注意が必要であることをお忘れなく!
それでは今回は、ベストな白髪染めの使用頻度についてご説明しますね。
目次
まずは髪の毛の基本情報を知っておいて!

白髪って伸びるのが早いと感じる方も多いことでしょう。
しかし、白髪の成長速度も通常の黒い髪の毛と変わりはありません。ただ、目立つために他の黒い髪の毛よりも早く伸びるように錯覚してしまうだけ。
ヘアサイクル
まず知っておきたいのがヘアサイクルです。
髪の毛は生えてきたら永遠に伸び続けるわけではなく、一定のヘアサイクルに従って成長し抜け落ちていきます。
髪が作られ毛母細胞が分裂して髪が伸びる「成長期」(4年~6年)を経て、成長が止まってしまう「退行期」(2~3週間)、次に「休止期」(数カ月)に入ります。この「休止期」に入ると、毛根の位置が上がっていき、その奥に新しい髪が作られ、古い髪の毛が新しい髪に押し出されて自然に抜け落ちていきます。
白髪は「成長期」に色素が十分注入されないことで作られる点を除き、黒い髪と基本的には同じサイクルで成長して抜け落ちていきます。
髪の成長速度
髪の毛は、一般的に日本人では1日に0.3mm~0.5mm程度成長しているといわれています。
個人差や栄養状態、体調やストレスなどによって一概には言えませんが、目安として3日で1mm程度と考えておくと良いでしょう。
つまり、黒髪と同様、白髪は一ヶ月で1.0㎝~1.2㎝程度伸びているのです。
白髪染めの基本情報

白髪を素早く目立たなくさせるという大きなメリットのある白髪染めですが、注意したいデメリットもあります。
白髪染めのメカニズム
おすすめの頻度をご紹介する前にまず知っておきたいのが白髪染めのメカニズムです。
白髪染めは、まずアルカリ剤で髪の毛を守っているキューティクルを一度剥がし、酸化染料を入りやすくさせた上、酸化剤(過酸化水素水)でメラニン色素を脱色して酸化染料を発色させ内部に浸透、定着させて染めるという仕組みになっています。
白髪染めのデメリット
白髪染めは色を出すためにキューティクルを剥がしてしまうので、白髪染めを使えば使うほど髪はダメージを受け、スカスカで切れやすく、乾燥しやすい状態になってしまいます。
またダメージを受けるのは髪ばかりではありません。薬液は頭皮にとってもマイナス。
頭皮トラブルがあれば悪化させてしまうおそれもあり、安易に高頻度に使うことで、自ら白髪や弱弱しい髪の毛、抜け毛などを増やしていることにもなりかねません。
さらに怖いのが、販売されている白髪染めのほとんど全てにジアミン系薬剤が使われている点です。
アレルギーを起こしやすいだけでなく、なかにはジアミンによるアナフィラキシーショックが起こったケースも。
ほかにも、白髪染めに使われている染毛剤は分子サイズが小さめですので頭皮から有害な化学物質が吸収されて、湿疹やかぶれなどの頭皮トラブル、腎臓や肝臓障害を起こすおそれもあります。
白髪染めのおすすめ使用頻度

しかし、気になる白髪を素早く目立たなくしてくれる白髪染めはやはり必要な場合もありますね。
その時は、使う頻度と使う白髪染めの質を考えて行えば、髪や頭皮に与えるダメージを最小限に抑えることができます。
理想は二ヶ月に一度
髪の基本情報でもご紹介した通り、髪の毛の成長スピード(一ヶ月に約1cm程度)と髪や頭皮の負担を考えると、白髪染めの使用は二か月に一度程度が理想的と言われています。
しかし、二ヶ月=2cmの白髪はけっこう目立つもの。とくに密集して白髪が生えていると余計に強調されて気になってしまうことでしょう。
根元が気になるなら部分使用で一ヶ月間隔
そのため、理想は二か月ですがあまりに気になるようなら一ヶ月間隔での使用でも大丈夫。
ただ、その場合は、染めたい部分だけの部分使用で、植物染料ヘナなどの安全な成分によって染めると良いでしょう。
ヘナのデメリットとして
- 時間がかかる
- カラーのバリエーションが少ない
- 独特のにおいがある
- ムラができやすい
等がありますが、頭皮や髪に優しく白髪を黒くしたいという場合におすすめです。
そのほかにも目立つ部分だけを部分染めしたいときにも効果的です。
白髪染め使用時の注意点

では最後に白髪染めを使う場合の注意点をご紹介します。
パッチテストを行う
白髪を染めるために使われる薬剤に対し、アレルギー反応がでる場合があります。
白髪染めを使う際には、使い慣れている製品でも必ずパッチテストを行うようにしましょう。
体調の良い時に使う
睡眠不足や疲労が蓄積しているとき、生理前後など体調がすぐれていないときの白髪染めの使用は控えた方が安心です。
体調によっては、いつもなら平気の白髪染めに反応してしまったり、気分が悪くなる、かぶれる、呼吸が苦しくなるなどの思わぬアレルギー反応がでることがあります。
室温に気を付ける
白髪染めは気温によっても染まり方や色の出方が変わってきます。
通常、20度~30度を想定しているため、とても暑い日や寒い日の使用は控えるか、室温を調整して使うようにしましょう。
時間を守る
しっかり染めたいからと、規定の時間以上に放置時間を作る方もいらっしゃいますが、それは髪や頭皮に余計な負担を掛けてしまうだけなので、時間を守って使うようにしましょう。
まとめ
気になる白髪を手っ取り早く染めたい場合に有効な白髪染めですが、使い方や頻度を間違えると髪や頭皮を傷めるばかりか、体調まで悪くなってしまうおそれがあるので注意が必要です。
そのため、今生えている白髪を白髪染めで染めつつ、食事内容や生活習慣を改善し、それ以上、あらたに生えてくる髪の毛が白くならないように身体の内外から働きかけるという二刀流で白髪対策を続けることをおすすめします。
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