サロンで白髪染めをする場合、美容師さんに相談すればイメージ通りのカラーに仕上げてくれるので何の問題もないのですが、自宅でのセルフカラーリングの場合、商品のパッケージのような色に染まらなかったと仕上がりに不満を感じる方も多いですね。
説明書通りに使ったのになぜ!?と疑問に思われるでしょうが、それは髪質が原因かもしれません。
髪質のほかにも考えられる原因も合わせてご説明していきましょう。
目次
原因その1「髪質」が悪くて染まらない

人によって髪質は千差万別。特定の髪質はもともと髪色を染めにくいと言われています。
健康な白髪
もともと髪の毛の表面はキューティクルが規則正しく並び、紫外線や乾燥や摩擦などの外部からの刺激から髪を守り、内部の成分の流出を防いでいます。
白髪はただ単に成長する過程で髪を黒くするメラニン色素の注入がなかっただけの髪なので、黒髪と同じようにキューティクルでガードされています。
一方、白髪染めはキューティクルを無理やりはがし、髪の内部に染料を浸透させて発色させて色を付けるもの。
普段のお手入れが行き届いて整ったキューティクルで覆われている白髪の場合、白髪染めを使った際にキューティクルの鉄壁のガードに阻まれ、キューティクルを十分に開くことができず、内部に十分に染料を浸透させることができなかった可能性があります。
硬い白髪
同様に硬い髪質も白髪が染まりにくい傾向があります。
髪は、最も外側にガードの役割を果たすキューティクル、中のコルテックス、芯部分にあたるメデュラという三層構造。
キューティクルが何層にも重なり、コルテックスも多くて密度も高いと髪が硬い(剛毛)となります。
硬い髪は、白髪染めの薬剤でキューティクルをはがすのも大変。中に染料を浸透させるのも大変。ということで白髪染めを使ってもなかなか染まりにくいのです。
太い白髪
髪の太さも個人差が激しいものです。
細い髪の場合、内部に浸透させる染料が少量でも発色させればしっかりと色を付けることができますが、太い髪の場合は色を染める染料の量が多く必要となりますし、内部にまでしっかりと染料を浸透させるのに時間がかかります。
そのため、規定の放置時間ではしっかりと発色に必要な染料を浸透させることができず、色が十分に出ないということもあります。
どんな髪質が染まりやすい?
ではどんな髪質だと白髪染めで染めやすいのでしょうか。
キューティクルの守りが弱く、染料がしみこみやすい髪。つまり、髪の毛が傷みがちで細く柔らかい髪質だと白髪も簡単に染まりやすくなります。
原因その2「環境・状態」が悪く染まらない

染まりにくい髪質という原因のほかにも、白髪染めの色が定着しにくくなる原因があります。
気温
冬など気温が低すぎる環境でセルフカラーリングをすると、薬剤の反応が遅くなってしまい、既定の時間を置いただけでは十分に発色させられなくなることが考えられます。
気温が低い場合は、室温20~30度の暖かい部屋で白髪染めをしたり、放置時間の間はヘアキャップを被るなどして温度を調整するとよいでしょう。
シリコン・スタイリング剤
髪の毛にツヤを出すシリコンが付いている場合、白髪染めの薬剤を髪表面ではじいてしまって十分な作用を与えられない可能性も考えられます。
シリコン入りのシャンプーやトリートメント、スタイリング剤を使っている場合は、キューティクルにシリコンがくっついている状態なので、あらかじめ洗い流してから白髪染めをするとよいでしょう。
生理中
取扱説明書にも書かれていますが、生理中に白髪染めをした場合にうまく色が出ないこともあります。
そのメカニズムとして、生理中は女性ホルモンの関係で体温も下がり、薬剤によって酸化に時間がかかって染まりにくくなってしまうからです。
低い体温で染まりにくくなるだけでなく、生理期間中は肌が敏感になり、白髪染めによって肌トラブルを起こしやすくなるので、生理期間中の白髪染めは避けた方がよいでしょう。
生理が終わった後、排卵までの基礎体温があがる安定した時期に行うようにしましょう。
原因その3「縮毛矯正・パーマ」

次にオシャレのためにパーマや縮毛矯正をかけている場合も、白髪染めを使っても白髪が染まりにくくなります。
クセ毛を伸ばす縮毛矯正やウェーブをかけるなどのパーマも薬剤を使って髪の毛の内部に働きかけ、そして形を整え定着させる施術です。
つまりすでに髪の毛になんらかの手が加えられているため、何もしていない髪に比べて、白髪染めで再びキューティクルを開いて染料を浸透させ発色させるというステップがうまく機能しなくなることもあるのです。
まとめ
取扱説明書通りに白髪染めを使ってセルフカラーリングをしてもうまく染まらないという場合、髪質以外にも原因がある可能性もあることがおわかりいただけたでしょうか。
白髪染めは、気になる白髪を一気に染めることができる反面、髪の毛や頭皮にとって決して良い影響を与えるものではないので、極力使用は控えるのが望ましいものです。
「白髪染めを使ってもうまく染まらなかった」と何度も使用を繰り返さなくて良いように、染まらなかった原因を見つけて対策していくようにしましょう。
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