加齢とともに増えてくる白髪は見るだけでウンザリしてしまうもの。
本数が少ないうちは白髪をカットすればよかったものの、さらに増えてくると白髪対策としては染めることのほうがラクになります。
ただ、白髪染めは、白髪を目立たなくさせるのが目的なため「黒髪に混じるよう比較的黒い色に仕上がってしまう」という難点が・・・
その結果、白髪が気にならなくなったのは良いけれど「髪全体の印象が重くなって気に入らない・・・」という方もいらっしゃることでしょう。
それでは、今回は白髪染めの仕上がり色が暗くなる問題の解決法、すなわち「白髪を明るく染める方法」について詳しくご説明いたします。
目次
白髪染めのメカニズム

手っ取り早く白髪を染められて便利な白髪染め。
まずは白髪染めがどうやって髪を染めるか?そのメカニズムをご説明します。
白髪染めは「髪内部から染色する」
「白髪染めなんて、白髪の表面に黒色の染料をつけているだけ」と思われがちですが、実はそんな単純なメカニズムではありません。
白髪は単に、メラニン色素が正常に入り込まずに成長してしまった健康な髪の毛です。
そんな白髪を、アルカリ剤と酸化染料の入った第一剤、染料の発色を良くする酸化剤(過酸化水素水)の入った第二剤という2ステップで色を付けていくのが白髪染めです。
- 第一剤のアルカリ剤が白髪の外側を覆うキューティクルを剥がして、染料が髪内部に浸透しやすくする
- 開いた部分から染料を内部に浸透させる
- 第二剤で酵素を発生させ、染料を発色させる
- 発色した染料は結合し、髪内部にとどまり色が定着する
これが白髪が染める流れとなります。
白髪染と黒髪用ヘアカラーの違い
白髪染めと同じように髪色を変えるアイテムとして、黒髪を好きな色に変える黒髪用ヘアカラーがありますよね。(いわいるお洒落染め)
髪に色を付ける点では変わらないのでは?と思われがちですが、この二つは髪の色の作り方が異なります。
そのため、白髪を明るい色に染めたいからと黒髪用のヘアカラーを白髪に使っても、白髪がきちんと染まらなかったり、染まっても不自然な色になってしまうことも。
白髪に色を付けたいのなら、黒髪用のヘアカラーではなく白髪用の製品を選ぶことが重要ですよ。
白髪染めで茶色く染めるには?

次に本題に入りましょう。
白髪染めで茶色く染めたいからといってやってはいけないNG方法と、おすすめの方法をご紹介します。
白髪染めしてからヘアカラーするのはNG
黒髪用のヘアカラーでは上手に白髪に色を付けることができないため、最初に白髪染めで白髪を黒くした上でヘアカラーをしようと考える方もいらっしゃいますが、これは無意味であり、髪や頭皮を無駄に傷めるだけなので絶対にやめましょう。
染毛力の強い白髪染めは、裏を返せば髪や頭皮に与えるダメージも大きいということ。
白髪染めを使って健康な白髪のキューティクルを無理やり開き、染料を入れ、内部で発色させて定着。
そしてキューティクルを閉じたところに、またヘアカラーを使ってキューティクルを開いて・・・という行為が、髪にプラスであるわけがありません。
また、既に色が染色剤によって定着してしまっている髪内部に、さらに上書きして色をつけることはできません。
それでも髪色を変えようと白髪染めやヘアカラーを繰り返し使うと、髪色は殆ど変わらないままキューティクルはボロボロになり切れ毛枝毛が増加。
頭皮も薬剤でダメージを受け、健康で美しい髪の毛が生え辛くなってしまいます。
混合して使うのも×
中には、白髪染めとヘアカラーを半分ずつ混ぜて使ってみようか?と考える方もいらっしゃいますが、これもNG。
市販品の白髪染めとヘアカラーを素人が適当にブレンドして使うのはとても危険ですし、染毛力の強い白髪染めのほうが勝り、結果的に黒い色に仕上がってしまいます。
白髪を明るく染める解決策は?

結論として、白髪を茶色く染めたいのなら、以下の方法がオススメです。
明るい色合いの白髪染めを使う
ブラウンなど明るい仕上がりイメージ色の白髪染めは、ブリーチ力と染毛力を調整した商品であり、ブラックに仕上がるものよりは比較的明るくなります。
美容師さんに調色して染色してもらう
また美容室で染めてもらう場合、色合いは美容師の腕や知識に左右されるため、信頼できるサロン・美容師にお願いするようにしましょう。
白髪染め用シャンプー・トリートメントを使う
白髪染めや美容師さんでは思い通りの仕上がりにならないという場合は、白髪染めに頼らないという方法もあることをご紹介しておきます。
白髪染めのように即効性はありませんが、白髪染め用シャンプーやトリートメントなら徐々に染まっていき、自分で色の濃さや色合いを調整してご希望の色に白髪を染めることができます。
ある程度、色が白髪に定着すれば、あとは毎日使わずとも数日おきの使用で十分色持ちしますし、何より髪や頭皮を傷めません。
白髪染め用シャンプー・トリートメントは、通常の製品に比べて価格は高くなります。
しかし、置き換えて使うだけで良いという手軽さ、染毛の際にかかる髪や頭皮への負担の軽減、美容室等でかかる料金、髪の毛が伸びて根元が白く目立ってきた時の部分染めのコストや手間等を考えると、十分コスパに優れていますよ。
まとめ
白髪をオシャレなカラーに変えてヘアスタイルやアレンジを楽しみたい!という方を悩ませる髪の仕上がり色の問題。
黒髪用のヘアカラーでは白髪が染まらず、白髪染めだと染毛力が強くてダークな色合いになってしまうという問題を解決するには、白髪染めを使う場合は「明るい仕上がりに染めてくれる白髪染めを選ぶ」か「美容師さんの腕に頼る」という二つしかありません。
しかし、白髪染めにこだわらないというのなら、髪や頭皮に優しく白髪染めができるシャンプーやトリートメントがおすすめなので、ぜひこの方法もご検討ください。
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