生えているだけで見た目年齢をぐっと引き上げてしまう白髪は、女性にとってとても気になる存在です。
多くの方が白髪の原因は加齢だと思っていらっしゃいますが、なかには内臓の不調が原因であるケースもあるのです。
特に腎臓や肝臓に問題が起こると、白髪という形でSOSサインを体が発しているケースもあるので、急に白髪が増えた方や、まだ若い年齢から白髪が多い方は注意が必要です。
それでは、腎臓や肝臓の悪さと白髪の関係についてみていきましょう。
目次
白髪は体の危険信号?

白髪は単なる加齢のサインではなく、臓器に問題が発生しているサインでもあります。
白髪ができるメカニズム
通常、髪が作られる際にメラノサイトとよばれる色素形成細胞からメラニン色素が作られ、髪に注入されて黒髪が作られます。
しかし、なんらかの理由で正常に色素を入れることができずに、そのまま成長してしまうと白髪になります。
なぜ白髪ができるの?
白髪の原因はただ単なる色素不足であり、髪自体に問題があるわけではないので、それほど白髪そのものについては心配をする必要はありません。
ただ問題は、なぜ色素が十分に注入されなかったか?という点です。
例えば、老化などによりメラノサイトの機能が低下・消滅し、メラニン色素を作ることができずに白髪になった等の理由ならば誰でも自然に起こることなのでそれほど問題視しなくても大丈夫。
また、過激なダイエットや栄養不足によってメラノサイトの活動低下やメラニン色素の原料が不足して白髪になった等の理由による白髪も、食生活の改善によって解消することができます。
ほかにも、睡眠不足やストレスなどを原因とした白髪も同じ。
原因を解決すれば次第に白髪だった髪も黒髪として生えてくることでしょう。
注意したいのは、これらが理由でない場合です。
それほど年齢が上でもなく、食事もしっかりとれているし、ストレスや睡眠不足の問題もない。
なのに白髪になってしまったときは、白髪という形で臓器がSOSサインを出したのかもしれません。
白髪に大きくかかわりがある内臓は、腎臓と肝臓の二つ。それでは次に具体的に見ていきましょう。
腎臓からの白髪SOS?

昔から「髪は腎の花」といわれるように、白髪と綿密なかかわりがあることが知られている腎臓についてまずご説明しますね。
腎臓の役割
腎臓を簡単に説明すると、ろ過機能をつかさどる器官です。
血液をろ過して、体に悪い毒素・老廃物は尿として体外に排泄し、体の中のバランスを整える働きがあり、人が健康に過ごすためには非常に重要な存在です。
またエリスロポエチンというホルモンを分泌して血液を作り出し、塩分と水分の排出量をコントロールして血圧を調整、そしてカルシウムの吸収に必要な活性型ビタミンDをつくることで骨を丈夫にするなどの働きもあります。
腎臓に問題があると?
その腎臓の機能が低下すると、毒素を十分に排出できなくなって血液が汚れたままになるばかりか、エリスロポエチンが作られにくくなり血液そのものを作り出す能力が衰えてしまいます。
血液に問題があれば、頭部に十分な栄養と酸素が届けられなくなります。
メラノサイトの活動が低下し、メラニン色素を作るために必要な栄養も不足して、白髪になりやすくなってしまうのです。
またメラノサイトの活性化に必要なカルシウムの吸収に欠かせない活性型ビタミンDも不足し、メラノサイトの活動も衰えてしまうなど、腎機能の低下=白髪の増加は密接なかかわりがあるのです。
腎臓を健やかに保つには
腎臓を健康に保つためのコツは、毎日の食事にあります。
まず塩分を控え、ミネラルが豊富でビタミンの多い食事を心がけるようにしましょう。
特にカリウムを多く含む食材を意識的にとるのが効果的です。
また水分を適度に摂り、トイレを我慢しないことも心がけるようにしてください。
むくみやすい方は足裏マッサージや足のマッサージなども取り入れ血行を良くするようにするとよいでしょう。
肝臓からの白髪SOS?

次にもう一つ白髪とかかわりが深い肝臓についてみていきますね。
肝臓の役割
肝臓の役割は大きく分けると2つ。「代謝」と「解毒」です。
人は食べたものをそのまま吸収することはできません。
胃から運ばれた食べ物は小さく分解され小腸で吸収された後、肝臓でエネルギーに変換されて貯蔵されたり、エネルギーとして体内に送り出されます。
また、アルコールやニコチンなどの毒物を肝臓で取り込んで分解し、無毒化する重要な働きもあります。
上記の「代謝」と「解毒」のほかに、「胆汁の製造」の役割もあります。
肝臓に問題があると?
度重なる飲酒・喫煙、あるいは病気などの理由によって肝臓に問題が起こると、栄養を十分に貯蔵・放出できなくなり、髪にも十分な栄養がいきわたらなくなります。
また、毒素を解毒できなくなると、毒素が入ったままの血液が体中をめぐることになり、さらに白髪になりやすくなってしまうのです。
さらにたばこに含まれるタールやニコチンなどの有害物質を解毒する際にビタミンを大量に消費し、黒髪の生成に必要なビタミンが不足してしまいやすくなる点も見逃せません。
肝臓を健やかに保つには
肝臓のためには、極力アルコールやたばこを控え、あっさりとした和食中心の栄養バランスの取れた食事を摂るように心がけてください。
また、アルコールやたばこの摂取量を増やしてしまうストレスも適度に解消するようにしましょう。
まとめ
腎臓・肝臓の不調は、白髪という形であらわれます。
なぜか急に白髪が増えたという方は、念のため健康診断を受けて腎臓・肝臓に異常がないかを確認すると良いでしょう。
腎臓・肝臓を健やかに保つためには、毎日の食事の改善が不可欠。
ぜひ食事を見直し、いつまでも若々しい髪のために、体の中から元気にしていきましょう。
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